本研究所では、わが国のIT研究開発・産業の国際競争力強化を目指し、
今後IT産業界の利益の源泉となると考えられる携帯電話、ゲーム、デジタルTV、
ホームサーバから高性能サーバに至るまでのIT機器の心臓部となり高付加価値化
に必須なチップマルチプロセッサに関する最先端研究開発及びその基礎となる
高度な人材育成を産官学連携して行います。
具体的には、価格性能比に優れ、ハードウェア及びソフトウェアの
開発期間が短く、集積度の向上に対しスケーラブルな性能向上を可能とし、
低消費電力で、ソフトウェアの生産性の高いマルチコアプロセッサアーキテクチャの開発を、経済産業省及びIT系企業と共に、世界最高のSoC(System on Chip)
技術教育を含めて行います。
本研究の独創性は、経済産業省NEDO“アドバンスト並列化コンパイラ”、”先進ヘテロジニアス・マルチプロセッサ”、”リアルタイム情報家電用マルチコア”プロジェクトを通し世界最高レベルまで高めた早稲田大学独自のマルチグレイン並列化コンパイラ手法をベースに、チップ上に集積する複数プロセッサを効率よく動作させ世界で初めて実現したコンパイラによる電力制御技術、ソフトウェアの高生産性等のメリットを実現するアドバンストマルチコアプロセッサ技術を開発する点です。
このマルチコアプロセッサの開発により従来のハードウェア開発後
ソフトウェアを開発するアプローチに比べ、ハードウェア・ソフトウェア協調して
システムの性能を極めて高い次元で引き出すことができます。
また、プロセッサへの電力供給をきめ細かく制御する技術等も併せて研究
開発することにより、携帯電話、ゲーム、デジタルTVからハイパフォーマンス
コンピュータまで幅広く使用できる高付加価値の次世代マルチ
コア及びメニーコアプロセッサを開発することができます。
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