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機構長ご挨拶


高畑文雄
IT研究機構長╱理工学術院教授
Fumio TAKAHATA
Director, Information Technology Research Organization
Professor, Faculty of Science and Engineering

 情報技術(IT;Information Technology) あるいは情報通信技術(ICT ;Information and Communications Technology) は21世紀初頭に日本政府が指定した4つの重点科学技術分野の一つであり、IT研究機構は情報・通信分野の研究開発を大学全体として戦略的に展開するための組織として2004年6月に発足しました。ITに関する競争力と投資は、経済成長に大きく貢献し、IT産業は日本経済全体の実質成長に安定的に寄与していることが、各種統計データからも明らかにされております。日本においては、電子商取引、交通・流通などの民間サービス分野へのITの利活用は高いものの、医療・福祉、教育・人材などの公的サービス分野での利活用は遅れていることが指摘されております。また、地球温暖化問題への取組が喫緊の課題となっており、低炭素社会の実現をめざす手段としてICTへの注目は高まっております。環境負荷軽減のための概念として、ICTの活用により、一般家庭・オフィス、生産・流通などの社会全域におけるCO2排出を削減するグリーン化とICT自体の電力消費量の増加を抑制するグリーン化が必須であるとされております。
 本学におけるITに関連した研究活動は、上述した現代社会の要求にそうべく、幅広く多彩な分野に亘って展開されており、研究者の数は専任教員で約40人、研究員等を含めれば100人前後の規模を擁しております。研究者は、基幹・創造・先進理工学研究科(西早稲田キャンパス)、国際情報通信研究科 (本部および本庄キャンパス)、情報生産システム研究科 (北九州キャンパス) などの地理的に分散した組織に所属しております。本研究機構は、多種多様な研究分野の進展に迅速に対応できるように、プロジェクト研究所と呼ばれる単位で、適材適所の研究者を組織の壁を越えて機動的に集合させ得る機能を有しております。このように、全学の組織を横断したプロジェクト研究を円滑に推進させることを狙いとしておりますので、理事会に直轄する研究院の下部組織として位置付けられております。
 本学のIT分野は、これまでに文部科学省の21世紀COEプログラム「プロダクティブICTアカデミア研究教育拠点」、グローバルCOE「アンビエントSoC教育研究の国際拠点」および知的クラスタ「北九州ヒューマンテクノクラスタ構想」、経済産業省のミレニアムプロジェクトIT21、STARC寄付講座、マイクロソフト寄付講座等の公的資金や産業界から多数の委託研究を獲得して研究教育の充実を図るとともに、複数のプロジェクト研究所を設置して、特定テーマの研究を産学官協力によって強力に推進してまいりました。
 IT研究機構は、学内の組織やキャンパスをまたがる研究プロジェクト、産官学の連携による共同研究、国内外の第一線級研究者の招聘、学術交流等がスムーズに展開されるべく、研究者個々およびプロジェクト研究所個々に様々な支援を実施しております。