≪2005年度≫
NEDOからの支援を受けて、「音声認識実用化にむけた先導研
究」を行い、現状で音声認識技術が抱える問題点と取り組むべ
き重点課題の整理を行った。この結果、実環境での性能を
向上させるための音源分離技術,非音声棄却技術、言語ポータ
ビリティを向上させるための言語移植技術、ユーザサイドの問
題を把握し日々認識器を改良するためのサーバ連携技術,質の
高いインタフェースの設計支援技術などの重要性を明らかにし
た。
≪2006年度≫
経済産業省の支援を受け,国家プロジェクトとして、「音声認
識基盤技術の開発」を立ち上げた。前年度明らかにした課
題に対し,当研究所が中心となって6社(旭化成、NEC、沖電気、
東芝、日立、三菱)、2大学(早大、東工大)で取り組む体制を
整えた。
≪2007年度≫
2006年度に続き、経済産業省主導の国家プロジェクト、「音声
認識基盤技術の開発」を推進した。指向性・拡散性の雑音
が混在する劣悪な環境下で、PESQ MOS 3を実現する音源分
離技術や、利便性の高い音声インタフェース Flexible Shortcus +
Select&Voice、サーバ連携によるデコーダ改良技術などが開発
された。
≪2008年度≫
2006、2007年度に引き続き、経済産業省主導のプロジェクト、「音声認識基盤技術の開発」を推進した。
本年度は最終年度であり、各研究グループの成果統合を試みた。
カーナビや情報家電をターゲットとしたプロトタイプシステムを開発し,
95%以上の利用者で95%以上のタスク達成率を実現した。
≪2009年度≫
これまでの発展研究を行った。前年度までに開発した音声応用システムにおけるサーバー連携技術を分散環境に拡張する技術開発を情報通信機構から受託した。
本技術開発は内閣府が進める社会還元プロジェクトの一環として行われた。
また、音声インタフェースの利便性向上に向けた技術開発をトヨタ自動車より受託し、機能的に高度でありながら、高齢者でも支障なく利用できる音声インタフェースの開発を行った。
これらの技術を核として、さらに幅広い組織間で連携を進めるしくみ作りについても検討した。
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