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プロジェクト研究所 《活動報告》

インタラクティブ・エンタテインメント研究所
Laboratory for Interactjve Entertainment

 本プロジェクトは、コナミ株式会社からの寄付を得て行なわれたもので、寄付講座「インタラクティブ・エンタテインメント」の 運営と共同研究を柱として進められた。  寄附講座は、インタラクティブ・エンタテインメントの先端要素技術の解説とそのデモを中心とした内容であったが、合計27名の 外部講師と4名の学内講師による充実した講義プログラムを組むことができ、毎年前後期延べ500名を越す受講者を集める人気講義として 好評を博した。  研究については、2004、2005年の2年間はコナミ株式会社と共同の形で、2006年は早稲田大学単独の形で行なった。


≪2004年度≫

 インタラクティブ・エンタテインメントにおける重要要素技術を整理する目的で、下記について検討を行なった。
  1. ゲームにおける高品位CGの導入手法とその効果


  2. ゲーム機に適したワンチップマルチプロセッサのアーキテクチャと物理シミュレーションの高速化


  3. データマイニングのゲーム応用


  4. ネットワークゲームにおけるゲーム成立の要件


  5. インタラクティブ・エンタテインメントにおけるパラ言語インタフェースの実現とその効果

≪2005年度≫

 物理シミュレーションの高速化とデータマイニングのゲーム応用について重点的に検討を行なった。
  1. 物理シミュレーションの高速化に関しては、OSCAR型のマルチコアプロセッサ上で動作する剛体運動シミュレーションアルゴリズムを 開発した。本手法を水面処理に適用した結果、従来手法に比べ約2倍の処理速度を達成した。


  2. データマイニングのゲーム応用に関しては空間を時間と共に移動する軌跡を対象としたマイニング手法を提案した。本手法は、マップ上で 移動するキャラクターの移動軌跡に対して、頻出する移動パターンを抽出する等の目的で利用できることが期待される。

≪2006年度≫

 簡素なカメラで撮影した顔画像から、人の注目物体を推定するアルゴリズムを開発した。 逐次キャリブレーションを行なう機能を持つことで、高精度化を達成している。 本手法は、利用者の視線に応じたゲーム進行の制御などに応用することが期待されている。
  1. サイエンスアゴラ2006にて、セミナー「Dive Into the Movie 〜新しいエンタテインメントへのアプローチ〜」を開催(2006.11.25-27、日本科学未来館)


  2. 講演、ハリウッド巨匠シド・ミードが語る「デザインと未来〜イマジネーションをカタチに〜を」を開催 (主催:早稲田大学IT研究機構、ハウステンボス株式会社、協力:株式会社 電通テック、日経BP社 、2007.3.27)