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プロジェクト研究所 《活動報告》

バイオインフォマティクス研究所
Center for Bio-informatics Research & Development

≪タンパク質構造解析に関する研究≫

 タンパク質立体構造のダイナミクス・データベースProModeを構築、Web上で公開した。
  • Protein Data Bank には世界中で解析されたタンパク質の立体構造が登録され、その数は急速に増大しているが、 この"静的"構造データからタンパク質の"動的"構造に関する情報をいかに引き出すかは、その機能を理解する上で極めて重要であり、 バイオインフォマティクスのこれからの重要なテーマの一つと考えられている。  本プロジェクトでは、代表的なタンパク質について基準振動解析計算を行い、その結果を逐次公開してきた。 とりわけ、タンパク質分子が揺らぐ様子をフリーのアニメーション・ソフトで観察でき、しかも分子構造表現を利用者自らが 操作できるような環境をWeb上に構築した点が、このデータベースの最大の特徴となっていいる。

≪ハイパフォーマンスコンピューティングに関する研究≫

 タンパク質構造解析を高速に進めるための計算方式について、並列分散処理における自動並列化コンパイラ、 Web検索、投機実行、並列アーキテクチャ、負荷分散技術の研究などの観点から検討し、研究成果として、以下の手法を確立した。
  • PCクラスタ上での投機的実行手法及び実行時間予測手法


  • タンパク質立体構造予測(スレディング法の利用)手法


  • クラスタコンピューティングシステム用並列性抽出技術


  • 粗粒度タスクダイナミック負荷分散手法のバイオインフォマティクス応用手法


≪ナチュラル・コンピューティングに関する研究≫

 ビデオカメラで撮像した人物動画像から、その人物の性別・年齢を推定するシステム、 及び行動(室内での移動状況)を解析するシステムの開発を行なった。
  • 6000人を超す顔画像からなるデータベースを構築し、性別・年齢推定に関する数多くの方式を開発・検討した。 種々の特徴量、種々の識別方式(GMM,SVM,ANNなど)を組み合わせて多くの相補的な識別器を作り、 それらを統合することによって高い性能が得られることを実証した。


  • 大学発事業創出実用化研究開発事業費(NEDO)の助成獲得


  • 下記の新聞・TVで「人物行動パターン自動解析装置」が紹介された


    • 「日経産業新聞」2003年10月1日掲載


    • 「化学工業日報」2003年12月12日掲載


    • 「日経MJ新聞」2004年5月18日掲載


    • 「テレビ東京:ワールドビジネスサテライト」2004年3月2日放送


  • 「人物行動パターン自動解析装置」、NECソフトより実用化の予定