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学術賞 大附辰夫
元IT研究機構長╱早稲田大学名誉教授
氏は集積回路の計算機援用設計法とその基礎理論を確立し、
また、その技術を世界の先端に導く等、常に日本の情報通信分野の
研究を先導し長年に渡り大きな功績を残された。
集積回路の動作点解析においては、集積回路の動作点を必ず求められるアルゴリズムを開発。
これは集積回路設計におけるエポックメーキングな発見であり、現在の集積回路に至るまで回路設計の基本技法として採用されているものである。
その後、集積回路の配置配線問題等、集積回路設計のための様々な困難な問題のための解法を開発。氏が提案された解法は実に様々だが、
その一貫した特徴は集積回路設計のボトルネックになるような問題を常に真っ先に取り上げ,
数学的な問題にモデル化すると同時に、グラフ理論・計算複雑度理論・連想記憶計算理論などの基礎理論に基づき、
(NP困難な) 問題の本質を捉えたヒューリスティック算法を創出してきたことにある。
これにより、現在に至るまで日本の集積回路設計技術が世界に誇るべきレベルに保たれてきたといえる。
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