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2010年度IT研究機構賞


学術賞
大附辰夫
元IT研究機構長╱早稲田大学名誉教授

 
 
 
 
 
 
 
 
氏は集積回路の計算機援用設計法とその基礎理論を確立し、 また、その技術を世界の先端に導く等、常に日本の情報通信分野の 研究を先導し長年に渡り大きな功績を残された。 集積回路の動作点解析においては、集積回路の動作点を必ず求められるアルゴリズムを開発。 これは集積回路設計におけるエポックメーキングな発見であり、現在の集積回路に至るまで回路設計の基本技法として採用されているものである。 その後、集積回路の配置配線問題等、集積回路設計のための様々な困難な問題のための解法を開発。氏が提案された解法は実に様々だが、 その一貫した特徴は集積回路設計のボトルネックになるような問題を常に真っ先に取り上げ, 数学的な問題にモデル化すると同時に、グラフ理論・計算複雑度理論・連想記憶計算理論などの基礎理論に基づき、 (NP困難な) 問題の本質を捉えたヒューリスティック算法を創出してきたことにある。 これにより、現在に至るまで日本の集積回路設計技術が世界に誇るべきレベルに保たれてきたといえる。  

 

奨励賞
金欣(Jin Xin)
IT研究機構アンビエントSoC研究所次席研究員

 
 
 
 
 
 
 
 
氏は2010年度、アンビエントSoC研究所の前身であるシステムLSI研究所の客員講師を務め、 JSTのCRESTプロジェクトである超低消費電力メディア処理SoCの 研究活動の中心的役割を担い、従来法と比べて、1/20の消費電力で可能な画像圧縮法を提案するなど、 大きな研究成果をあげることにより、プロジェクトの成功に大きく寄与した。 すでに世界トップレベルの国際会議や学術誌に40件発表し、招待講演への依頼もよせられており、 世界の標準化会議への参加等、世界の動画技術を率いていると言え、 今後も未解決な課題に取組むことにより、世界レベルで活躍できる研究者である。